K子さんがいます。
彼女は地方出身で今春東京に上京してきました。
彼女がカルチャーショックだったこと
それは自分が個性的でないということでした。
地元では服装が良い意味でちょっと浮いた感じで
「K子ちゃん、かわい〜」
なんて言われていたのに・・・
彼女と同じような格好なんていたるところにいたのです。
K子はショックでした。
と同時に自分が井の中の蛙〜だったことを知り、一歩成長したとも思いました。
彼女は自分の個性を油絵で表現しようと決めました。
なんとなく油絵と決めたものの実は一度も描いたことがありません。
どうすれば良いのだろうと思っていた4月下旬
新しくできた大学の友人と大戸屋で夕御飯を食べていると
隣に木箱を持っている男Lとその友人Mの話を耳にしました。
M「突然、晩御飯食べない?ってありえなくない?まぁいいけど、ところで、それなに?」
L「あ、これ(木箱)?何だと思う?」
M「う〜ん、麻雀牌!?」
L「なわけないじゃん。油彩セット。俺、実は油絵描いていたの」
M「え?!そうだったんだ。なんで今日持ってるんだよ?」
L「Nに貸していてさー、今日返してもらった」
M「ふーん。あ、きた。俺が母さん煮ですw」
K子は迷いました。今、隣の人にお願いしたい。私に油絵を教えてほしい!けど、知らない人だし、そもそも突然教えてなんて怪しすぎる、この前来た宗教の勧誘の人並、いやそれ以上。
頭の中では色々葛藤があったのですが、
K「あのーすみません、油絵教えてください!」
〜〜〜〜
L「あのときはビビッたなー。中島義道に、出てけ!といわれたときよりビビッた。でGWはどんな絵描いたの?」
K「実はまだ描いていません。描きたいなと思った場所を写真でとってみたんですけど見てもらえますか?」
L「おーいいね、俺も絵描くのによく写真とってた。やっぱ自然とこうなるよね」
〜続く〜